人体の細胞は空気に触れたとたんに干からびてしまう

人体の細胞は空気に触れたとたんに干からびてしまう

人体は、約8兆個の細胞で構成されています。
そして、どの細胞であっても空気に触れて乾燥すると、ただちに細胞としての機能を失います。これは、8兆個の細胞すべてに共通した特徴です。細胞は、常にみずみずしい環境のなかでしか生きることができないのです。

ところで、人体において最も空気に触れやすい場所はどこでしょうか。まず思い浮かぶ答えは「皮膚」ですが、それ以外にも答えはいくつかあります。

眼球の表面、口の中や鼻の奥の粘膜、そこから肺へと空気が出入りするための気道などもそうです。そして、これらのどの部位においても、細胞が死んでしまわないように、乾燥から身を守るしくみが備わっています。皮膚の場合、最も表面には死んだ細胞が積み重なってできた角質層があり、角質層の中は保湿成分である角質細胞間脂質や天然保湿因子が含まれています。

このおかげで、角質層のさらに内側にある生きた細胞が乾燥しにくくなっているのですが、これだけでは不十分です。なぜなら、角質層に含まれる保湿成分も、空気に触れ続ければ乾燥して保水力を失ってしまいます。そうなると、角質層のすぐ下にある生きた細胞も干からびて死んでしまうことになるからです。風が吹くたびに細胞が死んでしまっては大変なことになります。

そこで、角質層をさらにしっかりと守るために、角質層のさらに上に1層の膜をつくるしくみが備わっています。その層を構成するものの代表が「汗」と「皮脂」です。

汗と皮脂が混ざり合ってできるものを「皮脂膜」といい、この皮脂膜があるおかげで、皮膚の生きた細胞がしっかりと守られるのです。汗の主な働きは体温調節ですが、肌の保湿にも重要な役割を果たしていることになります。

皮脂は、皮脂腺でつくられ、毛穴を通って皮膚の表面に広がります。体の部位や年齢、性別などによって皮脂の分泌量は異なりますが、すべての人に共通して皮脂の分泌量が多い部位は、顔であることが知られています。顔には目や鼻、口といった、生きていくために重要なパーツがあるため、これらを構成している皮膚の細胞を守るためにも皮脂の分泌量が多いのかもしれません。

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