イメージ広告にだまされない

イメージ広告にだまされない

一つの化粧品を商品として販売するためには、原価に加えて研究開発費、人件費、広告費など、多大なコストがかかっています。このなかでも各化粧品会社が最も力を入れているのは「広告」と「販促活動」であり、CMや雑誌広告で誰を起用するか、店舗でどのように目立たせるかといったことに企業努力がなされています。

化粧品のCMでは、主に人気女優が採用され、キャッチコピーとともに商品が紹介されます。最近私が耳にしたキャッチコピーには「マイナス5歳肌」「これで8歳、悪くないと思うの」といったものがあり、初めて聞いたときには確かにおもしろいと思いました。

さて、CMを見ていて気付く人もいるかもしれませんが、最近ではテレビや雑誌に出ているタレントの肌には、きれいに見えるようにCG加工が施されていることがあります。

例えば、実際にはニキビがたくさんある有名プロゴルファーの男性が、CMではまったくニキビのない肌で映っていたり、加齢に伴うシミやイボがたくさんあるご高齢の俳優が、さほど目立たない程度に修正されていたりするのを見かけます。

商品によりよいイメージをもってもらうための手段としてCG加工されているとはいえ、もしそれが8歳の女優の肌にもなされているとしたら、消費者に「過剰な期待」を抱かせてしまうおそれがあるのではないかと、私は不安を感じてしまいます。

少なくとも私は、基礎化粧品を使ったおかげで素肌(ここでいう素肌は、化粧水などを含め、何もつけない肌の状態を意味します)が以前よりきれいになったという人に出会ったことがありません。

逆に、基礎化粧品をやめたおかげできれいになったという人には数多く出会っています。ただし、このような話をテレビや雑誌で耳にすることはまずありません。テレビ番組などのスポンサーには大手の化粧品会社が参加していることが多く、「化粧品をやめた方が肌にいい」と伝えることはタブーとされているのかもしれません。あるCMでは「肌のバリア機能を考えた基礎化粧品」というキャッチコピーで商品が紹介されていました。本当に肌のバリア機能を考えるのであれば、基礎化粧品を使うべきではないため、このキャッチコピーは矛盾しているように私は感じました。

同様の例を他にも挙げてみます。

・肌のバリア機能を考え、クレンジングオイルはたっぷりと使い、摩擦を減らしましょう
・肌のバリア機能を考え、クレンジングや洗顔料は刺激の少ないものを選びましょう。
バリア機能を考えるならば、摩擦や刺激を減らす工夫よりも、そもそもクレンジングや洗顔料を「使わない」ことが正解と考えるべきです。

・肌のバリア機能を高めるため、セラミド(角質細胞間脂質と同じ成分)配合の保湿ローションをたっぷりつけましょう
セラミドは自らの肌でつくられるものですから、わざわざ外から足す必要はありません。肌でつくられたセラミドをなるべく落とさない工夫が大切と考えるべきです。

市場に出回るすべての化粧品は、多く売って利益を得るためにつくられています。そして、肌を美しく「見せる」ことはできても、残念なことに、素肌を美しく「する」ことには決して役立ちません。どんなにイメージのよいCMであったとしても、「本当に肌によいこと」を知れば、すべての基礎化粧品が不要であることがわかり、無駄な出費をせずに済むことになります。

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