化粧品の効果には限界がある

化粧品の効果には限界がある

なぜ、肌に化粧水や乳液、美容液といった基礎化粧品をしっかりつけても、キメの整った肌にはならないのでしょうか。その答えはいたってシンプルです。「キメの整った肌をつくることができるのは、角質細胞間脂質と天然保湿因子のみ」だからです。

テレビCMや雑誌を見ていると、ときおり「こだわりの美容成分が、肌の奥へグングンと浸透」というような謳い文句を目にします。ただし、ほとんどの場合に、画面のすみや記事のはじのほうに、小さな文字で「ただし角質層まで」と書かれてあるのにお気付きになっていたでしょうか。

どんなに質のいい美容液であっても、浸透するのはせいぜい角質層までで、そこからさらに深い層にある皮膚の細胞には入っていかず、生きた細胞に対しては美容成分の効果を発揮できないことになります。そもそも、角質細胞は「核」をもっていません。つまりは、すでに死んでいる細胞です。死んだ細胞にどんな美容成分を与えたとしても、肌の色が白くなったりシワが目立たなくなったりすることは決してないのです。

化粧水や美容液などを肌につけたときに、唯一発揮できる効果は「一時的な保湿」というものです。

化粧水や美容液などは8%以上が水でできているため、しだいに乾いて保湿効果を失います。また、皮膚の新陳代謝に伴って、角質細胞が垢となってはがれるために、保湿効果が持続することはありません。だからこそ、保湿は「一時的」なのであり、その保湿効果は1日ももたないために、毎日1~2回以上使うことになります。

化粧品メーカーからすれば、くり返し使ってもらうことで利益につながるわけです。ですから、保湿効果が「一時的」であることが重要であり、肌につけたときに、どれだけ「ここちよい使用感」を出せるかに全力を注いでいるのです。もし、美容液に含まれる成分が、角質層よりさらに深いところまで浸透したとすると、それはそれで問題です。だって、お肌の奥に異物が侵入するわけですから。